接客経験者が販売職で感じるギャップとは? ~接客力を販売力に変えるために大切なこと~

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目次

1「人と話すのが好き=販売が向いている」は本当?

販売職と聞くと、どのようなイメージを持つでしょうか。
「人と話すのが好きな人が向いている仕事」 「接客経験があれば活躍できそう」そんな印象を持つ方も多いかもしれません。
実際に、飲食店やホテル、受付業務など、お客様と接する仕事を経験してきた方が、次のステップとして販売職に挑戦するケースは少なくありません。
そもそも接客業とは、お客様にサービスや体験を提供し、その満足度を高めることを主な目的とした仕事です。お客様に気持ちよく過ごしていただくためのコミュニケーションや心配りが求められます。
そのため、「人と接する仕事」という共通点から、接客経験があれば販売職でもすぐに活躍できると思われがちです。
しかし、実際に販売の仕事を始めてみると、「思っていた仕事と違った」「接客は得意だったのに成果につながらない」「お客様への提案が難しい」といったギャップを感じる方も少なくありません。
その理由は、接客と販売が密接につながっている一方で、求められる役割や成果が異なる仕事だからです。
本コラムでは、接客と販売の違いを整理しながら、接客経験者が販売職で感じやすいギャップと、その壁を乗り越えるために大切な考え方についてご紹介します。

2 接客と販売はつながっているが、同じではない

まずは「接客」と「販売」の違いについて考えてみましょう。
例えば接客業と聞くと、飲食店のスタッフやホテルスタッフ、客室乗務員などを思い浮かべる方が多いでしょう。一方で販売職は、アパレルショップや家電量販店、携帯ショップなどが代表的です。
どちらもお客様とコミュニケーションを取る仕事ですが、下記のようにお客様が来店する目的には大きな違いがあります。

■接客のお客様
・楽しみたい
・食事をしたい
・サービスを受けたい
・知りたいことを教えてほしい
■販売のお客様
・商品が欲しい
・比較検討したい
・悩みを解決したい
・自分に合うものを知りたい

接客では、お客様自身がサービスを受ける目的を持って来店するため、丁寧な対応や気持ちの良いコミュニケーションによって満足度につながりやすい特徴があります。
一方、販売では明確な目的はなく、購入意思なども固まっていないお客様が多く、スタッフ側から積極的に働きかけ、商品やサービスの価値を伝えながら購入へと導く必要があります。
そのため、接客経験者が販売に挑戦すると、「接客はできるのに販売が難しい」と感じることが少なくありません。
これらを踏まえ接客と販売の違いについて次の通り整理していきます。今回は目的とスタンスにフォーカスします。

① 目的
■接客の目的
・お客様満足度の向上や信頼関係の構築
■販売の目的
・お客様の課題を解決し、購入・成約という成果につなげること。

ただし、数字だけを追いかける仕事ではありません。
お客様との信頼関係がなければ、どれだけ商品知識が豊富でも購入にはつながりませんし、どれだけ接客が丁寧でも、お客様に合った提案ができなければ販売成果には結びつきません。
また、「成果を意識すること」も販売職でギャップを感じやすいポイントです。数字目標や成約率など、接客ではあまり意識しなかった評価基準に戸惑うことも少なくありません。

② スタンス
■接客
・寄り添う
・共感する
・お客様からの要望に応える
■販売
・ニーズを引き出す
・提案する
・購入を後押しする

販売では、接客のように寄り添う姿勢を大切にしながらも、それ以上にお客様自身がまだ気付いていない課題やニーズを発見し、それに対する解決策を提示することが求められます。しかし、接客を土台としない販売は押し売りになってしまうため、接客 → 信頼形成 → 提案 → 成約という流れがとても重要です。
お客様を理解しようとする会話こそが、販売につながる第一歩なのです。




3 販売職で直面しやすい3つの壁

ここまでは接客と販売の違いについて説明してきました。皆さんどのように感じたでしょうか。ここからは2つの違いを理解したうえで、販売へ舵を切った方の多くが直面する課題を見ていきましょう。
販売の流れは大きく下記のように分けられます。
①声掛け
②興味付け
③課題確認
④提案
⑤クロージング

この中で特に壁になりやすいのが次の3つです。

【自分から行動する難しさ】※①の声掛けに該当

販売では接客とは異なり、お客様から話しかけられるのを待つだけでは成果につながりません。特に最初の「声掛け」は多くの人が苦手意識を持つポイントです。
・断られるのが怖い
・何と話しかければいいかわからない
・タイミングがわからない
という気持ちから、自分自身でハードルを高くしてしまっているケースが少なくありません。
接客では、受け身の姿勢でも成り立ちましたが、販売においては受け身の姿勢では成り立ちません。多くの方はまずこのポイントでつまずくのではないでしょうか。

【知識を実践に変える難しさ】※②③④の項目に該当

自分から行動する難しさを乗り越えたとしても、次に待っているのは知識を実践に変える難しさです。具体的には、接客ではお客様が来店目的を明確に持っているのに対し、販売ではお客様自身も気付いていないニーズや課題を明確にしていく必要があります。
その為、お客様の状況に合わせて、興味付けを行い課題を汲み取り、その課題を解決する為に提案するという工程が必要になります。
つまり、販売では商品知識があるだけでは成果につながず、その知識をお客様一人ひとりに合わせて使うことが重要なのです。

例えば興味付けでは、「どんな言葉なら興味を持ってもらえるのか」を考える必要がありますし、課題やニーズを確認する場面では、
・何を聞けばいいのかわからない
・ニーズの引き出し方がわからない
という悩みが生まれます。
ただ質問をするだけではなく、相手が話しやすい聞き方や会話の組み立て方が重要になります。

一方で、この課題確認のプロセスは、接客経験者にとって大きな強みを発揮できる場面でもあります。なぜならお客様に寄り添いながら話を聞き、相手の気持ちや状況を理解しようとする姿勢は、接客と販売に共通する重要なスキルだからです。
実際には、お客様に興味を持っていただき、抱えている課題やニーズを把握できれば、その後は商品知識を活用して解決策を提案していく流れになります。

しかし販売未経験者が提案の場面で直面しやすいのが、
・商品の説明ばかりになってしまう
・お客様のニーズと商品を結び付けられない
といった課題です。
販売で大切なのは、商品知識をたくさん伝えることではありません。お客様が抱えている課題に対して、「なぜこの商品が役立つのか」「どのように悩みを解決できるのか」を分かりやすく伝えることです。
つまり、商品知識は説明するために使うものではなく、お客様の課題を解決するために使うものです。
解決するための会話や提案の考え方は、実は接客で培ったコミュニケーションと共通する部分が多くあります。だからこそ販売で難しいのは商品を説明することではなく、お客様の興味を引き出し、本当のニーズや課題を把握するところにあるのです。

【成果を意識する難しさ】⑤の項目に該当

自分から行動し、知識を実践に変えられたとしても最後に立ちふさがるのが、成果を意識し続ける難しさです。お客様と良好な関係を築き、商品の魅力も伝えられているにもかかわらず、購入の決断を促す場面になると遠慮してしまう。これは販売未経験者によく見られる課題の一つです。
販売では、お客様の納得感を確認しながら決断をサポートするクロージング力が求められます。
しかし、
・購入を後押しできない
・販売目標とお客様対応が結びつかない
・販売目標を意識すると押し売りになってしまう
という壁にぶつかる方も少なくありません。
販売におけるクロージングは決して押し売りではありません。
お客様が納得しているかを確認し、不安や疑問を解消したうえで、決断を後押しすることです。
お客様に喜んでいただき、満足していただくための行為だと理解できるようになると、接客経験をより活かせるようになります。また、成果を振り返り、改善を続けることで販売力は着実に向上していきます。



4 当社が取り組む販売人材育成

こうした課題を解決するため、当社では座学研修と現場でのOJTを組み合わせた育成を行っています。

【自分から行動する力を身につける】

販売では、お客様を待つだけではなく、自分から声を掛けていくことが重要です。実はここに苦手意識を持っている人は「やり方」と「成功体験(経験)」で解決できることがほとんどです。
そのため当社では、座学研修で声掛けのタイミングや立ち位置、話し方などの基本を学んだうえで、ロールプレイングを通じて実践的なトレーニングを行います。
また現場では、SVや社員が一緒にお客様対応に入り、「どのようなお客様に、どのタイミングで声を掛けるのか」を一緒にトレーニングし、「成功体験」を積んでもらいます。

【知識を実践に変える力を身につける】

前項でもお伝えした通り、販売では商品知識を覚えるだけでは成果につながりません。重要なのは、商品知識をただ「伝える」のではなく、お客様のニーズに合わせて「必要な情報を適切に伝える」ことです。
これが提案の基本となります。
そのため当社では、興味付けに必要な商品の特徴からはじまり、問題点の確認やニーズ把握をする質問の仕方や、具体的なシーンをイメージしてもらう話法。お客様の問題やニーズを具体的にどう解決して、メリットが生まれるのかを「商品知識」と結びつけること。等を体系立てて実践で使えるよう、特にケーススタディを重視した座学研修を行います。
座学研修だけではいざ現場に立っても言葉が出てきませんので、ここでもロールプレイングが重要となります。
興味がある人とない人、ニーズが明確な人とそうでない人、購入意欲が高い人と低い人など、 パターン別の代表的なお客様像を設定し、模擬を繰り返すことで、座学で学んだ事が現場で出てくる様になります。
もともと接客が得意な方であれば、こうしたパターン別のトレーニングを行うことで、販売未経験とは思えないほどの販売力を発揮する方も少なくありません。
この様に、「知っている」状態から「実際にできる」状態へ変えることを目的に、実践を重視した育成を行っています。
また、座学で終わらせる事なく現場でブラッシュアップを行う為にミステリーショッパーも実施しています。お客様視点から接客や提案内容を振り返ることで、自分では気付けない改善点を発見し、提案品質の向上につなげています。
この際に、実際に取り組む中で生まれる疑問や不安を解消することで、自信を持って接客・販売ができるようになっていきます。

【成果につなげる力を身につける】

販売の最終段階となるクロージングでは、お客様に納得していただいたうえで購入を決断していただくことが重要です。接客が得意である人ほど「押し売りになっていないか」を気にする傾向があります。
実はこの点が非常に大事で、「販売がお客様の為になっている=喜んでもらえる」と気付けると、品質の高い販売員になれます。
結果的に、結果として、お客様に喜んでいただける機会が増えることが販売成果につながるため、 当社ではここに紐づけが出来る意識付けを大事にしています。
技術面では、実際に成約率向上につながった好事例を共有し、成果を出しているスタッフの販売手法を学べる環境を整えています。
また、定期的に勉強会も実施し、成功事例を共有しながらお互いの取り組みについて意見交換を行い、より良い提案手法やトークの構築につなげています。
さらにSVによる現場レクチャーでは、結果としての販売数字だけでなく、過程の指標を数値化し、数字の見方や分析方法、数字と行動の関係性を学び、自身の課題や改善ポイントを把握できるようサポートしています。
毎週の実績共有も行っており、自身の成長や変化を確認しながら目標達成に向けて取り組める環境を整えています。
社員や管理者が日々の取り組みをしっかり見ているため、適度な緊張感を持ちながら成長できることも当社の特徴です。

5 販売職に挑戦したいあなたへ

これまで飲食店やホテル、受付業務などで、アルバイトや接客経験を積んできた方の中には、「次は販売職にチャレンジしてみたい」と考えている方もいるのではないでしょうか。
接客で培った相手の気持ちを汲み取る力や、会話力は販売の世界でも大きな強みになります。
販売職の魅力は、ただ商品を案内するだけではなく、お客様一人ひとりに寄り添い、「あなたに相談してよかった」と直接感謝をいただけること。
自分の提案でお客様の毎日が少し豊かになったり、笑顔になっていただけたりする瞬間は、販売ならではのやりがいです。
また、販売の仕事を通じて、提案力・コミュニケーション力・人間力など、 将来にも活かせるスキルを身につけることができます。
また、自身の頑張りが数字として目に見える形で成果に表れるため、 達成感も味わいやすい特徴があります。
弊社では、販売未経験の方でも基礎から販売力を身につけられる環境を整えているため、未経験からでも安心してスタートできます。
不安を一緒に払拭しながら、私たちと一緒に新しい一歩を踏み出してみませんか。

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